ほとんどの方が医療機関を受診して診察や検査を受けたあと、鍼灸を受診されます。
病気の治療(医療)と鍼灸治療を併用される方もいます。
鍼灸で様々な症状の改善を目指していきますが、例えば腰痛も内科、婦人科、泌尿器系の疾患が原因で起こることもあり注意が必要です。
検査や治療が必要と考えられる場合は、医療機関の受診をお勧めしています。
西洋医学と鍼灸治療それぞれの優れた点を組み合わせることで、より満足の行く結果が得られると考えて下さい。
1970年以降、鍼灸の特に鍼治療に関する研究が欧米先進国で盛んに行われるようになりました。
1997年、米国のNIH(国立衛生研究所)が、鍼の臨床効果に関する研究データに関する専門家の意見を聞き、合意を形成するためのパネル会議を開催しました。
当時の研究データに不十分な点があったため明確な結論は導けないとしながらも、「成人の術後および化学療法による嘔気・嘔吐、歯科の術後痛、妊娠悪阻(つわり)に対する鍼治療は有望。
薬物中毒、脳卒中後のリハビリテーション、頭痛、月経痛、テニス肘、繊維筋痛症、筋筋膜痛、変形性関節症、腰痛、手根管症候群、喘息などに対する鍼治療は、補助療法として有用、包括的患者管理計画に含める可能性がある」という内容の合意声明が発表されました。
(http://consensus.nih.gov/1997/1997Acupuncture107html.htm)
この合意声明が発表されて以降、特に2000年以降、益々鍼治療に関する多くの臨床研究が行われています。
今後、新たに有望・有用と発表される疾患や症状が加わるかもしれません。
日本には、海外で研究・報告されていない疾患や症状に対する症例などもあります。気になる疾患・症状に対する鍼灸治療の報告があるかについて、興味のある方はお尋ねください。